毎日お疲れ様です! yolicoです。
今日は映画『悪い夏』をAmazon Prime Video で鑑賞。
2025年3月劇場公開の映画です。
市役所の年金福祉課に勤める佐々木守(北村匠海)は「職場の先輩・高野(毎熊克哉)が生活保護受給者の女性に肉体関係を強要しているらしい」と同僚の宮田(伊藤万理華)から相談を受け、真相究明の手伝いを頼まれる。
真面目で気弱な佐々木は、正義感に燃える宮田の頼みを面倒くさいと思いながらも断ることができずその女性、育児放棄寸前のシングルマザー・愛美(河合優実)のもとを訪ねる。
愛美は高野との関係を否定するが、実は裏社会の住人・金本(窪田正孝)、その愛人の莉華(箭内夢菜)、手下の山田(竹原ピストル)と共にある犯罪計画の片棒を担ごうとしていた。
そうとは知らず、徐々に愛美へと惹かれていく佐々木。
ふとしたきっかけで万引きを繰り返すようになってしまった生活困窮者の佳澄(木南晴夏)らを巻き込み、佐々木にとって悪夢のようなひと夏が始まろうとしていた……。
『悪い夏』フライヤーより引用
登場人物がみんな、悪と絡んでる
「クズとワルしか出てこない!狂乱サスペンス・エンターテインメント」というコピー。
本当に?と思いましたが、確かに。
北村匠海さん演じる佐々木は、悪いヤツではないですが、真面目な人が悪事に巻き込まれると、こんな風になるんだなと思わされます。
登場人物がみんな悪事に絡んでいるけれど、各自の状況はさまざま。
悪から抜け出したい人、悪にどっぷり浸かっていたい人、悪を生み出す人。
一度でも悪と絡むと、そこから抜け出すのは至難の業、ということが痛いほどわかる。
みんな、闇堕ちすると目がどんより。
北村匠海さんの絶望感からくる虚無感、良かったです。
精も根も尽き果てた佳澄を演じる木南晴夏さんも凄かった。
そんな中ピカイチだったのが、裏社会の住人・金本を演じる窪田正孝さん。
もう、イキイキしてるし! ノリが軽くてニコニコしながら怖いことを言ったり、考えたりしてる。
そんなタイプの悪い人を好演されていました。
優しさを知り、変わっていく愛美
シングルマザーの愛美(河合優実)の娘・美空に「クレヨンを買ってきてあげる」と約束してしまったばっかりに、真面目な佐々木は愛美宅を訪れることになります。
その後も、美空のために愛美の家に通ううちに、徐々に彼女に心惹かれていく佐々木。
佐々木の真っ当な優しさに触れるうちに、愛美の心にも変化が。
恵まれない家庭環境で育った愛美に、佐々木の優しさがじわじわ浸透していく様子がリアルでした。
一人で子供を育てるより、物理的に精神的に頼れる人がいる方が、とても安心できる。
きっと愛美はそれを初めて体験したのでしょう。
このまま彼女に幸せが続きますように…と強く願ってしまいますが、悪は簡単に獲物を手放してくれません。
台風直撃の夜に、みんなの感情が交差する
暑い夏のワルの物語は、台風の夜にクライマックスを迎えます。
暴風雨が吹き荒れる夜に、ワルに関わった人たちの運命が動いていく。
いろいろ惨事が起こりますが、起こり過ぎて、あれ?コメディだったっけ?となる不思議。
みんな必死なんだけど、なぜかちょっと笑えてしまう。
台風直撃の日に、みんなの感情が溢れ出して、それぞれを巻き込んでいく。
もう崖っぷちの佐々木と愛美の運命を、ラストシーンで確かめてみてください。
うだるような暑さがじわじわ伝わってくる115分の小旅行、ぜひお楽しみください。