毎日お疲れ様です! yolicoです。
1987年公開の映画『バクダッド・カフェ』
2008年に監督自身が全カットのトリミング、色を調整しなおした「ニュー・ディレクターズ・カット版」が制作されています。
なんて懐かしい! 初めてミニシアターと呼ばれる映画館に行って鑑賞したことを思い出します。
ですが内容の方はあまり憶えていない、という残念さ。
でも大丈夫! 今ならAmazon Prime Video で観ることができます。
36年前にタイムスリップしてみました。
■あらすじ
ラスヴェガス近郊の砂漠にたたずむ、さびれたモーテル”バグダッド・カフェ”。そこに現れたのは旅行中に夫と別れたばかりのドイツ人女性ジャスミンだった。
家庭も仕事もうまくいかず、常に”怒り”モードの女主人ブレンダは、言葉も通じない珍客にストレスをつのらせるばかり。
だが、いつしかジャスミンの存在は、この店をオアシスのようにうるおし始めるのだった…。
Amazon Prime Video より引用
ブレンダの心、ささくれ立ってます
そんなに怒らなくても…と思うほど、いつも旦那や子供に怒鳴っているブレンダ(CCH・バウンダー)。
旦那がイマイチ役に立たない上に、家の手伝いもしない娘やピアノばかり弾いている息子。
イライラという感情しか無さそう。
時間の余裕や気持ちの余裕がないと、そうなるのも無理はないですよね。
そんな中、ジャスミン(マリアンネ・ゲーゼブレヒト)が現れる。
長い距離を歩いてきたのでジャスミンは汗だく。
夫婦喧嘩の末、旦那が出て行ったばかりのブレンダは涙を流していて、お互いハンカチでジャスミンは汗を、ブレンダは涙を拭う。
印象的な初対面のシーンでした。
カフェのお客や店員も曲者揃い。
最初はブレンダから疎まれていて、実際ちょっと浮いているジャスミンでしたがまずは子供たちと、そして家族のようなお客たちとも徐々に打ち解けていくのでした。
それさえもブレンダは腹立たしい様子でしたが、ゆったりとした、何でも包み込んでくれるようなジャスミンと次第に心を通わせていきます。
お堅いイメージのジャスミンでしたが、だんだんとお茶目に見えてくるから不思議です。
それにしても、喧嘩して出て行ったブレンダの旦那、サル(G・スモーキー・キャンベル)のダメさ加減ときたら。
出て行った割には、家の近くに車を停めて双眼鏡でブレンダを見ている。
そしてブレンダの行動を見て「ブレンダ…おまえっていう女は…」とか口走ってる謎な行動。
そんなことしてないで、妻の仕事を手伝ってあげてよ、と思うのは私だけでしょうか?
さびれたカフェが大盛況に
喧嘩別れした旦那の荷物を、自分の鞄と間違えて持ってきてしまったジャスミン。
そこに入っていた手品セットを試しているうちに、マジシャンのように手品を披露できるように。
そして、カフェにやってくるトレーラーの運転手たちの間で評判になり、カフェは連日大盛況。
仕舞いには歌って踊る、ちょっとしたミュージカルを繰り広げて観客にも大ウケ。
もうこの頃には、怒鳴り散らしていたブレンダの面影はなく、ただただ楽しそう。
ジャスミンという、住む国も人種も違う、普通なら知り合うこともなかったであろう人と知り合ったことで、ブレンダの人生は大きく変わった。
ひょんなことで人生は変化するんですね。
絵を描いてもらうシーン、ドキドキします
モーテルの近くのコンテナで暮らしている、カフェの常連ルディ(ジャック・パランス)。
なんともクセの強そうなおじさんです。
ジャスミンに、絵のモデルになってほしい、と頼みます。
最初はお堅いスーツ姿で、手には果物を持ってポーズをとるジャスミン。
そして、どんどんと衣装が変わり、果物も変わっていく。
衣装はどんどん薄着になり、果物は何だかクセが強めで「何それ?」という感じです。
変な果物に笑わされながらも、ちょっとエロティック。
ラストシーンへと繋がっていく、二人だけの時間は見どころです。
美しい風景、美しい色彩
モハーヴェ砂漠に立つバグダッド・カフェ。
山並みも近く、貨物列車やトレーラーが行き交う、乾いた砂っぽい空気感の場所です。
夕焼けの色がとても美しくて、何にも無さそうな町ですが訪れてみたくなります。
ジャスミンが給水等を磨く、印象的なシーンの色彩もなんとも綺麗。
そして、主題歌の「コーリング・ユー」があの風景とマッチしていて、強く心に残ります。
まとめ
ミニシアター系映画の走り、とも言える『バグダッド・カフェ』。
この映画の公開で初めてミニシアターに足を運んだ方も多いのではないでしょうか?
そんな懐かしい『バグダッド・カフェ』の「ニュー・ディレクターズ・カット版」が今ならAmazon Prime Video で観ることができます。
108分の小旅行、楽しんでくださいね。