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第97回アカデミー賞5部門を獲得した『アノーラ』を観てきました。
2025年2月28日に劇場公開となった映画です。
あらすじ
ニューヨークでストリップダンサーとして働くアニーことアノーラ(マイキー・マディソン)。
お客として店に来たイヴァン(マーク・エイデルシュテイン)の、「ニューヨーク滞在中の1週間、自分の専属になってくれないか?」という提案に乗り、契約彼女として行動を共にすることに。
ロシアの大富豪の息子であるイヴァンは、ニューヨーク滞在中は豪邸で過ごしていて、その家にアノーラを招き入れ、エッチまたはテレビゲーム三昧の日々。
友人達を交えての毎夜のお祭り騒ぎや、「いい薬物がある」という話に乗ってラスベガスにひとっ飛び、など、大金持ちのドラ息子の典型のような振る舞い。
そろそろ契約が終わるという頃に、楽しかった日々のノリで「結婚しよう」ということになり、勢いでラスベガスで結婚式を挙げる。
4カラットのダイヤの結婚指輪を買ってもらい、すれ違う人々に「私たち、結婚したの!」と笑顔を振りまくアノーラ。
ニューヨークに戻って、相変わらずエッチとゲームに明け暮れる二人の元に、屈強な男二人、ガルニク(ヴァチェ・トヴマシアン)とイゴール(ユーリー・ボリソフ)がやってくる。
息子が娼婦と結婚したらしい、との噂を聞きつけたロシアにいるイヴァンの両親が、結婚を阻止するために送り込んだ二人だった。
状況を知ると、アノーラを置き去りにして逃げるイヴァン。
暴れ回るアノーラをなんとか取り押えた頃、ニューヨークでのお目付け役のトロス(カレン・カラグリアン)が駆け付けて、4人はイヴァンを探すことに。
ロシアからやってくる両親が到着する次の日の朝までに、イヴァンを見つけることはできるのか。
そして、アノーラとイヴァンの結婚はどうなるのか。
出会った男は御曹司だった!
アノーラの職場、いわゆるストリップクラブでの刺激的なシーンに始まり、イヴァンとアノーラの契約期間中はエロティックなシーンの連発で「ずっとこんな感じの映画なの⁉︎」と序盤で思わず困惑。
イヴァンには優しく接しているけれど、彼の腕の中にいるのに、ふと見せるアノーラの真剣な眼差しが印象的です。
彼の滞在している豪邸は、とても広々としていて、内装やインテリアも素敵で、何より2階からの見晴らしが素晴らしい。
湖? 池?のほとりに建っていて、遠くに橋が見える。
その景色をじっと眺めるアノーラの後ろ姿。
線路のすぐ隣に建っているボロめの家をシェアして暮らしている彼女は、どんな気持ちで眺めていたんでしょうか…
ラスベガスで突発的に結婚して、以前の暮らしから抜け出せたかに見えたアノーラに、試練がやってきます。
イヴァンを探す珍道中へ
イヴァンの両親の指示でやってきた、屈強な男二人。
「帰れ!」という命令に従わないし、自分の両親にこの状態が知られている、ということを理解して、アノーラを置いて逃げ出すイヴァン。
二人組はしつこいし、アノーラは「この人たちを追い出して!」とうるさいし、もうめんどくさくなった、というところですね。
その状況の連絡を受けて駆け付けた、ニューヨークでのお目付け役のトロス。
アノーラも囚われてはなるものか、と声高に説得・交渉・反抗するさまが必死。暴れて、叫んで、訴えて…
その結果、豪邸の素敵なインテリアが粉々になっていく様子は、まるでコント。
あの細い身体のアノーラの、どこにそんなパワーがあるの?とびっくりします。
イヴァンの両親がニューヨークに到着する明日の朝までにイヴァンを見つけ出す、というミッションに取り掛かる4人。
ここからの珍道中が、前半のエロティックムードと打って変わって、笑えます。
アノーラを頼りに、イヴァンが行きそうなところを手当たり次第に訪れる4人組。
トロスの必死さからくるパワフル感、アノーラの不安からくる焦燥感と不機嫌。
豪邸でアノーラを確保する時に負った傷で、ボロボロになっているガルニク。
寡黙にマイペースに、アノーラを見守っているかのようなイゴール。
1台の車に乗り、同じ目的で動いているけど、皆んな好き勝手に言葉を放ち、何かが交わることはない御一行。
あの車内に同乗させられるのは、絶対に遠慮したい。
インスタグラムにアップされたイヴァンが映るケータイを片手に、店に嫌がられてもお構いなく「彼を見なかったか?」と聞きまくるトロスのパワーがすごい。
挙げ句の果てに、客である若者に説教まで始める始末。かなり厚かましいです。
そして、意外な場所にイヴァンがいることを突き止めるアノーラ。
ここからラストに向けて、またもや試練、そして修羅場が訪れます。
ラストシーンが心に響きます
無事、イヴァンを見つけ出せたのですが...
やがて来るイヴァンの両親に「自分が妻だ」と、ちゃんとした結婚であることを伝えるようにと、イヴァンに必死に語りかけるアノーラですが、イヴァンは泥酔しているので、頼りない手応え。
そして、自家用機でニューヨークに降り立つイヴァンの両親。
果たしてアノーラは、思いがけなく手にした「御曹司の妻」という立場を守り切ることができるのか?
エロティックパートから、ドタバタ捜索パートを経て、静かな、印象に残るラストシーンへ。
マイキー・マディソンの熱演、必見です!
第97回アカデミー賞の作品賞・監督賞・脚本賞・編集賞、そして主演女優賞を獲得した今作品。
イヴァンを演じるマーク・エイデルシュテインは、”ロシアのティモシー・シャラメ”と呼ばれているそうです。確かにイケメン。
そして、主人公のアニーことアノーラを演じた、マイキー・マディソン。
主演女優賞を獲得も頷ける、まさに身体を張った熱演でした。
思わぬ形で降って湧いたシンデレラストーリーを手にした女性の「離すもんか!」という心情が時に痛々しく、「戦ってやる!」という心意気も伝わる。
弱気を見せず、自分を軽くみているイヴァンの母親(存在全てにお金のかかっている、ザ・お金持ちマダム)に立ち向かったアノーラ。
母親に放った言葉は、とても痛快です。
アノーラが心を解き放ったかのようなラストシーンにたどり着く139分の小旅行、ぜひお楽しみください!