韓国映画

愛し合う者同士の悲しい最後 映画『シュリデジタルリマスター』

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今日は韓国映画『シュリ デジタルリマスター』をAmazon Prime Video で鑑賞。

2000年に劇場公開されました。

▪️あらすじ

1998年、結婚を間近に控える韓国情報部のユ・ジュンウォン(ハン・ソッキュ)は、相棒のイ・ジャンギル(ソン・ガンホ)とともに、多発する暗殺事件の捜査を進めていた。

犯人と目される北朝鮮の女性工作員を追うなかで、驚異的な破壊力をもった液体爆弾を用いたテロ計画の存在を突き止めるジュンウォン。

同じころ、ソウルのスタジアムでは韓国と北朝鮮の両国首脳が列席するサッカー南北交流試合の準備が進んでいた。

映画.com より引用

冒頭の訓練シーンはかなり過激

冒頭の、北朝鮮での工作員たちの訓練の様子は、かなりハード。過激です。

凄まじい訓練を潜り抜けて、勝ち残った(生き残った)者が韓国に潜入していきます。

その6年後、ジュンウォンは、観賞魚を販売しているイ・ミョンヒョン(キム・ユンジン)と結婚を考えた交際をしていて、ジャンギルも含め3人で仲良く過ごす間柄です。

そして、ジュンウォンとジャンギルは、「イ・バンヒ」という正体不明のスナイパーによる暗殺事件を追っていて、常に先を越される状況から内部のスパイを疑い始めています。

見ている側は徐々に、「こういうことだろうなあ…」という予感が生まれます。

そして、ある事実を知ってしまうジュンウォン。

イ・バンヒとの対峙、そしてラストの海辺のシーンでのハン・ソッキュの演技にグッとさせられます。

韓国映画の草分け的存在

韓国では1999年に公開され、その前年の1998年度の首位となった『タイタニック』の観客動員を超えた本作品。

日本でもその影響を受け、初登場第1位・年間興行20位に入るヒット作に。

結果、日本における韓国映画の首位に躍り出ました。

韓流ブームの流れを作り出した、という位置付けの作品です。

その後『JSA』『シルミド』『ブラザーフッド』『殺人の追憶』などの名作が、続くことになりました。

南北問題を根底に、悲恋の物語を描いた本作は、25年の時を経ても色褪せない名作ですね。

カン・ジェギュ監督は、ハリウッドに匹敵するアクション映画にしたい、と宣言。

出演俳優たちには武器の扱いや、格闘技などのトレーニングを入念に指導したそうです。

水槽越しのキスシーン、切なく美しい…

つがいで、片方が死んだらもう片方も死んでしまう魚「キッシンググラミー」。朝鮮半島固有種の淡水魚「シュリ」。

ミョンヒョンの観賞魚店はもちろん、ジュンウォンの職場にもたくさんの水槽が。

そして意外な用途に使われていた観賞魚。水槽越しのキスシーン。水槽と魚が印象的に使われています。

終盤の留守番電話のメッセージが切ないですね。

北朝鮮の第8特殊部隊の隊長ムヨン(チェ・ミンシク)の「北」の現状を訴える叫びは辛く、とても悲しい…

少し古さを感じる場面もありますが、大きな熱量の感じられる作品です。

最近の韓国映画のヒット作には大抵出演しているソン・ガンホが若い! 細い!

おじさんキャラの彼の若かりし姿に、驚きです。

北朝鮮でスゴ腕のスナイパーに育てあげられた女性工作員と、韓国の諜報員の報われない恋の物語。

激しいアクションシーンと、切ない恋の行方に翻弄される124分の小旅行、ぜひお楽しみください!

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