■あらすじ
1990年、モスクワで売り子をしていたアナ(サッシャ・ルス)は、パリのモデル事務所にスカウトされてデビューし売れっ子になる。
すぐに恋人もできたが、その恋人が武器商人だと確認した途端、容赦なく撃ち殺す。
彼女の真の姿は、ソ連のKGBの殺し屋だった。
次々と国家の邪魔者を消すアナ。だが、アメリカのCIAの罠にはまる痛恨のミスを犯したアナは、捜査官のレナードによって、KGB長官暗殺作戦に引きずり込まれる。この成功確立0%の究極のミッションを前に、必ず生き抜くと誓ったアナが見つけた、二大組織を出し抜く道とは?
Amazon Prime Video より引用
女性スパイ映画はお好きですか?私は大好きです。
何故なのか…?
考えてみたところ『美しい女性が戦う姿のカッコよさ』に尽きます。
スパイとして戦う姿を見て「数奇な運命でスパイになって、いろんな訓練積んだんだね…(涙)」と思うし、
スパイ役を演じている女優さんにも思いを馳せて「さぞかし練習したんでしょうね(感動)」となる。
自分には到底できないことをやっている人は尊敬ですね。
どうしようもなく詰んでしまった人生をリセットするためにスパイになる道を選ぶアナ。
上司であるハンナ(ヘレン・ミレン)はどこまでも冷徹。
ですがアナは命令に食らいついていきます。
最初の任務は、いわば卒業試験のようなものでしょうか。とんだハンデキャップ付きの。
やすやすと合格なんせさせない、という意図を感じます。
むしろその場で命を落とすことを想定しているかのよう。
予定通りにいかない時こそ、スパイの底力が試されるということでしょうか…
研ぎ澄まされた世界ですね。
ほんの一瞬、身を置いてみたいような…
「私は今、生きている!」と痛感するでしょうか? (痛感する前にどうなることか…)
リュック・ベンソン監督の本作は、数年・数ヶ月単位で月日が前後して描かれます。
ある事件の後に、それがどういう経緯で起こることになったか、ということが提示されていきます。
指示に従って仕事をこなしていく中で、ストレスや疲労が溜まり精神的に消耗していくアナ。
(仕事のストレス、っていう言葉は、スパイ界には軽すぎですが)
そこから解放されるためには、自由の身になるしかない。
皆「自由」をチラつかせてアナに任務を命ずるけれど、手に入りそうでなかなか掴めない。
絶対絶命な状況から抜け出すためにアナが立てたプランとは…?
リュック・ベンソン監督お得意の、美しく戦うヒロインの姿に痺れてみてください。
119分の小旅行、お楽しみください!