毎日お疲れ様です! yolicoです。
今日はAmazon Prime Video で『ブロークバック・マウンテン』を鑑賞。
2006年劇場公開の映画です。
あらすじ
1963年、ワイオミング州ブロークバック・マウンテン。
定職のないイニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)は、季節労働者として羊放牧の職を得て、ここでひと夏を過ごすことになる。
大自然の中で助け合い、過ごすうちに友情を超えた絆が結ばれ、愛し合うようになる二人。
牧場での仕事が終わると故郷へ戻り、それぞれ結婚し、家庭を築いていくが、4年後にジャックがイニスのもとを訪ね再会。
二人は変わらぬ愛を確かめ合い、二人が出会ったブロークバック・マウンテンで数日間の時を過ごし、愛を育んでいく。
しかし、それぞれ抱える家庭の不和や、厳しい社会の現実などが、二人の関係に影を落とし始める…。
美しい大自然の中で生まれた愛
若き日に出会ったイニスとジャック。美しいブロークバック・マウンテンで過ごした日々。
その出来事が、彼らの人生に大きな影響を及ぼしていく。
出会いからの20年間の彼らの人生を描いています。
出会った時のイニスのシャイなまなざし。伏せ目がちで無口。ジャックを直視することもできず、盗み見る様子。
一方ジャックは明るく奔放なイメージで、イニスに対する視線もまっすぐで強く熱い。
大自然の中での生活を一緒に送るうちに芽生えた、友情よりも強い感情。
雄大で美しいブロークバック・マウンテン、という環境の与えた影響も大きいでしょう。
人目もないので、シャイなイニスも自然と開放的に。
ともに過ごした場所がここではなかったら、二人の関係性も違ったものになっていたのかもしれません。
4年の時を経て、燃え上がる思い
二人が出会った時、イニスにはアルマ(ミシェル・ウィリアムズ)という恋人がいて、もうすぐ結婚する、という状況。
なのでジャックの「二人で牧場を経営して生きていかないか?」という誘いにも乗らないイニス。
イニスは子供の頃、近所の同性愛者の牧場経営者が虐待されて死んでいるのを見る、という経験があり、どうやらその虐待は自分の父親の仕業であり、その死体もわざわざ父親に見せられた、という出来事が彼のトラウマになっている。
宗教的にも、時代的にも、許されなかった同性愛。
イニスは次の夏、羊放牧の職に申し込みにいかなかった。
そのことに大きな衝撃を受けるジャック。
結婚し、子供もできたイニスは、日々の生活に追われ、実際に家族のことも愛していたのでしょう。
ですが、出会って4年後にジャックが訪ねてきた時のイニスときたら!
めちゃくちゃ喜んでるやん! やっぱりすごく好きやったんやん! と驚きます。
階段を駆け下り、ガッチリと抱擁。そして熱いキス。そこをアルマに見られてしまうという不運。
この再会を機に、二人は年に数回ブロークバック・マウンテンでの数日の逢瀬を楽しむようになります。
”日常”である結婚は破綻し、”非日常”である逢瀬は輝きを増す
夫が訪ねてきた友人と熱いキスをしている、それを見てしまった妻。
そんなレアなシチュエーションをミシェル・ウィリアムズがさすがの演技で魅せます。
今、見たことが信じられない。どう頭の中で処理すればいいのだろう…というようなリアルさが伝わります。
ブロークバック・マウンテンでの彼らの様子を見ていると、”純愛”という言葉が浮かびますが、妻からすれば”浮気”でしかない。
徐々に少しずつ、時間をかけて壊れていくイニスとアルマの関係。
生活苦や、イニスの勝手な性格などの要因もあり、アルマが離婚を決意するのは、仕方のないことと思えます。
そして、”イニスが離婚した”という情報を知り、ルンルンな鼻歌まじりで車を飛ばして会いにくるジャック。
ですがその日は、イニスが娘たちと過ごせる月に一度の日。
「今日は無理だ」と言われ、「わかった」と帰っていくジャックは、帰りの車内ではむせび泣きです。
なんてわかりやすいのでしょう。乙女のようです。
ジャックもラリーン(アン・ハサウェイ)という妻と息子を得たものの、心にはずっとイニスがいるのでした。
そして20年後の彼らは…
出会ってから20年後の二人も、ブロークバック・マウンテンで数日間の逢瀬を持っていました。
さよならの時間が近付いた時に、「8月は会えない。次は11月になる」というイニスの言葉に、感情が溢れるジャック。
そんなに先まで待てない、というジャックの熱い気持ち。
そこでも「一緒に牧場を持って、二人で暮らそう」と誘うのですが、イニスはどうしてもうなずけない。
子供の頃のトラウマ、周囲の目、固定観念など、自分で作った壁が立ちはだかり、がんじがらめです。
行きたいと思った方向に、どうしてもいくことができないイニス。
お互いの気持ちをぶつけ合い、掴み合いのケンカになるものの、最後には涙ながらに抱き合う二人。
「(お前と巡り会ったせいで)行き場も自分も見失った」というイニスの言葉が、本当に苦しい。
20年前に初めて出会ったブロークバック・マウンテンに、イニスが忘れてきたシャツ。
そのシャツを20年後に思わぬところで見つけた時、イニス同様思わず涙がこぼれました。
2006年のアカデミー賞では最多主要8部門にノミネートされ、監督賞・脚色賞・作曲賞を受賞。
監督は台湾の映画監督、アン・リーです。
美しい自然と、若きカウボーイたちの20年をたどる134分の小旅行、ぜひお楽しみください。