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今日はスティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『ブラックバッグ』を劇場で鑑賞。
2025年9月劇場公開の映画です。
SYNOPSYS
英国の国家サイバーセキュリティセンター〈NCSC〉のエリート諜報員ジョージに課せられた極秘任務〈ブラックバッグ〉は、国家を揺るがす不正プログラム〈セヴェルス〉を盗み出した組織内部の裏切り者を見つけ出すこと。
その容疑者は5人。〈NCSC〉の同僚で友人でもある4名に加え、5人目はジョージの愛妻で〈NCSC〉で最も有能な諜報員キャスリンだった。
ミッションのタイムリミットは1週間。
妻が国家を裏切った容疑をかけられ、ジョージは結婚生活への忠誠と祖国への忠誠の板挟みになるという究極の試練に直面する____。
映画フライヤーより引用
激しいバトルはないけれど、ヒリヒリさせられる心理戦
〈ブラックバッグ〉とは、最高機密、極秘任務を指すスパイ用語だそう。
エリート諜報員ジョージ(マイケル・ファスベンダー)は、1週間で不正プログラム〈セヴェルス〉を盗み出した犯人を見つけ出さなければならない。
容疑者5人はいずれも同僚であり、友人でもあり、そのうちのひとりは自分の妻。
ジョージの妻キャスリン(ケイト・ブランシェット)も有能な諜報員で、その他容疑者たちも諜報員や情報分析官、カウンセラーと、一筋縄ではいかない面々。
容疑者たちを招いて開かれた、ジョージの自宅での食事会の様子がハラハラで、見ていられない。
最初は普通の食事会の様相を呈していますが、ジョージが提案するゲームを始めると、どんどんと様子が変わってきます。
彼らは嘘のプロ。
ただの嘘ではなく、二重に仕掛けられていたり、複雑に仕組まれている。
そして、それをみんなわかっている、というところがさすがスパイ。
彼らは、私生活の中にも嘘が蔓延していて、でも、それを知らないふりして生活している。
普段はともかく、お酒を飲みながらの食事会となると、みんな普段のストレスをぶつけ合う。
ちょっとした地獄絵図です。
そうなるように、ジョージが自作の料理に薬を混ぜたりして。
スパイって本当にこわいですね。
ソダーバーグ監督のオシャレでスタイリッシュな感じが満載
ジョージとキャスリンが暮らす自宅のキッチンやリビング。
ふたりが勤務するオフィス。
ジョージが趣味の釣りを楽しむため時折訪れる、郊外(であろう)の池のほとりにある建物や風景。
ふたりの容姿や、着ている洋服も相まって、まるでオシャレな雑誌をめくっているかのようなハイセンスぶり。
ソダーバーグ監督のなせる技でしょう。
とてもスタイリッシュでオシャレです。
上司にピアース・ブロスナンという配役の粋
スパイ同士が夫婦、というと『Mr.&Mrs.スミス』を思い出します。
あの作品のキモは、夫婦同士の激しいバトルでしたが、今作品の夫婦は闘いません。
夫婦のみならず、みんな心理戦で、アクションシーンは無し。
会話でじわじわと真相をあぶっていきます。
ジョージは妻キャスリンをとても愛している。
だけど、もしキャスリンが犯人だったら非情にも始末してしまうのではないか、という風情。
キャスリンも同様で、ジョージを大切にしているけれど、裏切ることもあり得そうな…
”スパイ合戦心理戦モード”を、楽しめる作品です。
主役のふたりは、ともにアカデミー賞受賞俳優ということもあり、見応えありです。
そして、上司のアーサー役にピアース・ブロスナンという配役が粋ですね。
ピアースといえば、以前には007というスパイを演じていたお方。
「現役を引退したらこんな感じかな?」と想像してしまいます。
歳を重ねて、ダンディになられていて、感慨深いです。
なにが真実かを見極める94分の小旅行、ぜひお楽しみください。