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悪のカリスマのその後…  映画『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』

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毎日お疲れ様です! yolicoです。

今日は2024年10月11日公開の映画『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』を劇場で鑑賞。

2019年10月に公開された『ジョーカー』の続編になります。

あらすじ

地下鉄で絡んできた証券マン3人を殺害したのを皮切りに、元同僚に母親、そしてテレビ番組の司会者を本番中に撃つという、衝撃的な凶行を起こし、精神病棟に収容されているアーサー(ホアキン・フェニックス)。

そこで、リー(レディ・ガガ)という女性と出会い、「あなたのファンよ」というリーに惹かれていくアーサー。

そして始まっていくアーサーの裁判。

6人もの人を殺害したアーサーの刑の行方は…

愛してくれるリーとの出会い

彼が収容されている病棟の朝の様子が描かれます。
暗くて、汚くて、看守たちの怒号が響き渡る… とても陰鬱な状況。
アーサーは常にジョークを強要されたり、弁護士との面会のために髭を剃ってもらっても雑にされて血が出るし、屋根のない廊下を歩いていく時も自分だけ傘もなく雨に濡れている…人権などあったもんじゃない毎日を過ごしています。
そんな時に、比較的症状の軽い患者たちが、歌を歌うプログラムを受けている部屋にいたリーと出会います。
ジョーカーのファンだと言うリーに、アーサーも恋をしていきます。
初めて、自分のことを讃えて愛してくれる人に出会えたアーサー。
前作でアーサーは「ハグと優しい言葉が欲しいだけ」と言っていましたが、ようやくそんな人が現れます。
リーは言います。「自由の身になって、二人で山を作ろう」と。
やがて、リーは退院していき、アーサーの裁判が始まります。

歌い、ダンスするシーンはとても美しい

前作では殺人を犯した後に、高揚感からかダンスを踊ったり、ステップを踏んでいたアーサー。
今作品では、歌もダンスもマシマシのミュージカル仕立てになっています。
アーサーの妄想の中での、ジョーカーとリーの歌とダンス。
ロマンティックだったり、コミカルだったり、見応えあります。
結婚式の白タキシードのジョーカーも現れたりして。予想だにしなかったです、白タキシード。
派手さはないシーンですが、病院に面会に来たリーがアクリル板越しに歌う「Close to you」。
カーペンターズの名曲ですね。「ずっとあなたのそばにいたい」と歌うリー。
か細い声で一緒に歌うアーサー。
恋愛映画と呼びたい、心に残るシーンです。

アーサーの恋の行方は…

裁判中も、リーの存在ばかりに気を取られているアーサー。

以前にリーから「弁護士が力不足」と入れ知恵されたアーサーは、弁護士のメアリーアン・スチュワート(キャサリン・キーナー)を解任。

自分で自分を弁護する、と主張します。

そしてそれが認められ、ジョーカーのメイクで法廷に立つことまで許されます。

なんとも異様な光景! 

ですが、元同僚のゲイリー(リー・ギル)が登場して、当時のことを語るうちにジョーカーの言動に変化が現れます。

ゲイリーは涙ながらに、アーサーの凶行が自分に与えた影響を語ります。

威勢の良かったジョーカーから、何かが抜け落ちていくような…

ジョーカーのいで立ちなのに、ジョーカーを脱ぎ捨てたような…

そんなジョーカーの変化に、いち早く反応するリー。

冷たい視線をジョーカーに投げかけて、傍聴席を去っていくのでした。

閉廷後、リーに電話することを許され、彼女に電話をするアーサー。

留守電に向かって切々と、彼女への想いを歌にのせて伝えます。

恋する男の悲哀を、まざまざと見せつけられました。いやー…切ない…

もう、ジョーカーとか、裁判とか、どうでも良かったんでしょうね。彼女さえいてくれれば。

さすがの存在感、レディー・ガガ

稀代の歌姫、レディー・ガガが出演しているだけあって、歌とダンスのシーンは本当に素晴らしい。

素晴らし過ぎて、前作でアーサーが出演したライブハウスで歌いまくるリーのシーンは、もうガガ様にしか見えない…笑

今作では、ジョーカーの”悪”よりも、リーの”悪”に軍配が上がった感があります。

”フォリ・ア・ドゥ”とはフランス語で「二人狂い」という意味だそうです。

ある人物の妄想が、別の誰かに感染していき、その妄想が共有されること。

ジョーカーの妄想に魅せられ、彼に近づいたリー。そして、そのリーの妄想に感化されるアーサー。

歌とダンスとタバコの煙、そしてアーサーの恋心を見つめる138分の小旅行。ぜひお楽しみください!

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