毎日お疲れ様です! yolicoです。
今日は『レヴェナント: 蘇えりし者』をAmazon Prime Video で鑑賞。
2016 年劇場公開の映画です。
あらすじ
1823年、アメリカ北西部。
毛皮の狩猟のための旅の途中、熊に襲われて瀕死の重傷を負ったヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)。
仲間との同行は無理、と判断したリーダーの指示により、グラスは息子ホーク(フォレスト・グッドラック)と仲間二人、フィッツジェラルド(トム・ハーディ)とブリッジャー(ウィル・ポールター)を付き添いとして現地に留まることになる。
だが、グラスに敵意を抱くフィッツジェラルドは、瀕死のグラスを殺そうとし、それを助けようとしたホークを殺害。
グラスを生き埋めにして、仲間の元へと向かう。
奇跡的に死の淵から蘇ったグラスは、激しい怒りと燃えたぎる復讐心を力に、極寒の地をひたすら進んでいく。
想像を絶する過酷なサバイバルの先に待つものは…
圧倒的な映像美
アメリカ北西部の風景はまさに大自然。映像の美しさが際立っています。
人工的な照明を一切使わず、自然光のみでの撮影。
そのため、撮影できたのは1日に1時間…という日もあったようで、撮影期間は9ヶ月にも及びました。
そして何より寒そう…見ていて凍える…マイナス20℃の極寒の地でのロケが行われたそうです。

大自然の中で描かれるグラスの旅
復讐心だけを心の糧に、ボロボロの身体で極寒の地を進むグラス。
その間に、さまざまな事象に出会い、何度も死にかけて、何度も蘇る。
大自然において、ちっぽけな人間の命は、ただ与えられているもの、と思わされる。
原住民の群れから逃れるため、川に流されたり。
同じく「家族を殺された」という原住民の男と行動を共にするが、凄まじい吹雪の中、弱ってきているグラスに処置を行い、男は先に旅立つ。
命の行方は神の采配に任せる、というかのように。
奇跡的に命を繋ぎ、また一行を追う旅を始めていきます。
その後、白人たちの一行から馬を奪い、それを追跡されて崖から馬ごと墜落。
もうこれまでか…と思いきや、またまた一命を取り止め、普通なら凍死間違いなし、という激しい吹雪の夜も乗り越える。
そんな執念の男、ヒュー・グラスをディカプリオが迫真の演技で表現しています。
復讐は神にゆだねる…
基地から一足先に逃げ出したフィッツジェラルドを、リーダーと共に探しにいくグラス。
ひと休みしている時に、リーダーは、長らく旅をしているので、妻の顔をもう思い出せない、と言う。
グラスの妻はもう亡くなっているけれど、グラスの中ではまるで生きていて、グラスに話しかける。微笑みかける。
印象的なやり取りでした。
旅の途中に命を救ってくれた、同じく家族を殺された原住民の男の「復讐は神にゆだねる」というセリフ。
その後も旅を続けるグラスの中に、ずっと残っていたんだろうな、と思わされるラストシーン。
最愛の息子に手をかけたフィッツジェラルドとの戦いの果てに、グラスの心の変化を感じます。
まとめ
このサバイバルなお話は実話で、罠猟師ヒュー・グラスの半生を描いた「蘇った亡霊:ある復讐の物語」がもとになっています。
こんなに過酷な状況を本当に生き抜いた人がいる、ということに驚きます。
この作品で第88回アカデミー賞主演男優賞を獲得したレオナルド・ディカプリオ。
5回目のノミネートでようやく獲得!となった訳で、ある意味執念を感じさせる演技でした。
格闘シーンでは、実際に鼻の骨を折ることもあったようで… 身体を張った熱演で文句なしの受賞です。
監督は、アレハンドロ・G・イニャリトゥ。彼も今作品でアカデミー賞を獲得。2度目の快挙です。
そして音楽に、坂本龍一が参加しています。
イニャリトゥ監督のこだわりの映像に、坂本龍一の美しい旋律が流れることで、厳しい自然でありながら癒しを感じます。
神々しいまでの自然の中を行く、サバイバルな156分の小旅行。ぜひお楽しみください。